爆発的ヒットをかました映画「カメラを止めるな」のネタバレ感想をお話ししたいと思います。
劇場で鑑賞したのですが観初めて数十分・・「うわ・・つまらない・・帰ろうかな」って思っていたんです。でもせっかくお金払って観ているわけだし、最後まで観ようとそのまま観続けていたら。
後半からまさかの爆笑映像の連続。
観賞後「そういうことね。あの後半からの映し方はすごい。人気になるのも納得」って思ったんです。
ということでネタバレ有りで感想をお話ししますね。
映画「カメラを止めるな!」の概要
監督 | 上田慎一郎 |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2017年 |
原題 | カメラを止めるな! |
上映時間 | 96分 |
ジャンル | コメディ |
キャスト | 濱津隆之、真魚、しゅはまはるみ、長屋和彰、細井学、市原洋、山崎俊太郎、大沢真一郎、竹原芳子、浅森咲希奈、吉田美紀、合田純奈、秋山ゆずき ほか |
テレビ番組の生放送の企画「37分ワンシーンワンカットのゾンビサバイバル映画」の撮影風景を描いた作品。
前半では廃墟でのゾンビ映画の撮影中、本物のゾンビが襲来。次々とやってくるゾンビに逃げまとう人々。そんなストーリーを完成させ、無事に生放送を撮り終えるという内容。
そして後半はそれまでの撮影クルーのさまざまな事情をコミカルに描いた内容となっています。
ネタバレ感想|映画「カメラを止めるな!」のどこがすごいの?
映画「カメラを止めるな!」内の2つストーリー
この作品は「2度楽しめる」と言われているのですがその通り、前半と後半とで全く違う。
前半はB級ホラー、後半はコメディ兼伏線回収のための映像。
前半と後半はほぼ同じことをやっているだけでなんですが、全く別の物語を撮っているように観える。そして後半は面白いシーンが延々とつづく。
撮り方だけの違いであるのにあの面白さは構成の凄さが物語っていますよね。
低予算が故に生んだアイデアがヒット
製作費約300万円という低予算で作られたことで有名になったこの作品。
カメラワークや演出、要所要所に組み込まれたギャグ等 人を楽しませるのはお金をかけて作った映像ではなく、アイデアなんだということが世に知れ渡ったのはすごいことだなと。確かクワイエット・プレイスも低予算で大ヒットだったな…。
前半のB級感満載なホラーは、ゾンビ好きあるいは映画好きだったら心底つまらないと思ったはず。からの後半の展開。そのギャップが大きかったのも面白さの要因だった。
後半のアナログすぎる笑い要素(下痢やウ○コ、泥酔、そして大胆な転倒 etc)ところどころ日常的にあり得るシュールでコントみたいな笑いがちりばめらているのも良い。
映画で扱う笑いの要素としては低レベルなんでしょうけど。日常あり得ることだから親近感あるし笑えるんですよね。映画なのに・・・ってことでギャップを感じました笑
ふと思ったんですけど、300万って….キャスト のギャラっていくら設定だったんでしょうね。無名の方々だったとのことで元々高額ではないのでしょうが・・。
新しい伏線回収映画
お恥ずかしながら伏線回収ってサスペンス映画のものしか知らなくてですね、コメディでも伏線要素って使えるし私の中で映画の世界観が一気に広がったんですよね。
サスペンス映画にも “前半に伏線をちりばめて、後半で回収”ってのはよくあるパターンですが、カメ止めはその状況設定がまるで違う。後半が伏線を回収するための映像って感じで新しい撮り方だなって思いました。
観客と一緒に回収していきましょうって感じで、とてもわかりやすかった。
撮影側の苦労やバタバタ劇もシュールで笑いに富んでいて「実はこうだった」という驚き要素もあって単なる”整合性”のための映像じゃなかったのがすごいなと。
観賞後に思った唯一もったいないなと思った点
繰り返し言いますが、この作品は後半が命で、後半部分に伏線回収してやっと楽しくなる。
前半の「ワンカット・オブ・ザ・デッド」のまま、こんなもんか〜って感じで劇場を後にしてしまった人も少なからずいたと思う。
私だって劇場で観た時に正直前半は「なんか・・B級感半端ない・・」「どうしよう帰っちゃおうかな」とすら思ったし、記憶が曖昧ですが劇場から出て行ってしまった人影もあったんですよね。
もしそういう人たちの中に後半の面白さを知らない人がいたらめちゃくちゃもったいないなって思ってしまった。あ、私の勝手な想像です。
「途中で観るのやめたけど、あの面白さ全然わかんない」止まりの人もいて、改めて動画配信で観たら「なんだこの面白さ」って気づいた人もいる気がする・・笑
前もってレビューとか読んでいたらそういうったことは防げるかもですが、でもレビューでネタバレなしでは面白さが伝わらないから際どいとこだけど・・笑
まぁここまで大ヒットしたので、ほぼほぼこの作品の面白さは周知されたと思いますけどね。
まとめ
いや〜あれだけ評価され劇場が全国に拡大していった理由がわかりました。
様々なアイディア、役者陣、カメラワーク、いろんな要素があって面白い笑
私はもともと邦画があまり好きではないのですが、この作品は観て本当によかったです。
私の中での映画の世界観がまた少し広がりました。