本日はダーク・ファンタジーと分類される作品の中で個人的に面白いと感じた映画・ドラマを紹介。
面白かったダークファンタジー作品6選
※可能な限りネタバレを抑えています。
ロブスター
- 監督:ヨルゴス・ランティモス
- 製作年:2015
まず設定がディストピア感あります。子孫を残さないと動物にってこれ実質?人間としては殺させるって感じですよね。優生思想にも似通っている気がします。
で、ホテルの内部の世界が狂気すぎるんです。メイドとよからぬ行為したり自慰行為禁止だし森に潜んでいる独身者を狩るとか。
そんな中で相手を見つけたデイヴィッドなんだけど、相手が独身者のボスに残酷なことされちゃうわけ。
一見、独身者側が人間としての常識が備わっているかのように思ったんだけど全然そんなことなかった。一体どんな世界観なんだい!と思わずにはいられないけどなーんか見続けたくなっちゃうんですよね〜。
終始、不思議で不気味で残酷な雰囲気が散りばめられてて最後はオープンエンド的な展開で「は?」も多々思うけども、私はこの作品・・好き!
余談ですが、レイチェル・ワイズ、コリン・ファレル、ベン・ウィショー、レア・セドゥなどなど、有名俳優が出ていることも見どころです。
ボーダー 二つの世界
- 監督:アリ・アッバシ
- 製作年:2018
これ私めっちゃくちゃ衝撃的でした。これぞ見てはいけない(というと語弊だけど)世界を見てしまった感。
映像のインパクトが凄くてこの後紹介するパンズラビリンスの比にならない描写の数々。
まずティナとヴォレの見た目。正直なかなかの容姿(特殊メイクですが)。勤務中に鼻をクンクンするときの仕草もまるで動物のようです。
けどたいてい見た目が醜いキャラって実は内面が優しかったり、実は魔法がかけられてて本当は美しい展開が待っていたり、ある程度は「ふむふむ、さてはこの先にあんな展開が待っているのだな」とチラっと予測したけど見事に裏切られた。
終始狂気に満ちたシーンが続いて何をどう解読してどの視点から解釈したらいいか迷う。
これダークファンタジーなの!?スリラーじゃない?と思いそうになりますが、観たらわかっていただけると思う。ティナの正体を考えると、ゴリゴリのダークファンタジーです。
「うわ・・そこを映すのか・・」と声が出そうになるシーンもあってさ、北欧の作品ってやっぱり攻めてるなーと思ったのでした。
私としては、嫌いじゃない笑
パンズ・ラビリンス
- 監督:ギレルモ・デル・トロ
- 製作年:2006年
これは言わずもがなって感じですが、あの怪物の容姿とクライマックスまで続く義父の行いが胸糞で、ザ!ダーク感漂った作品。
オフェリアを誘導してた妖精も不気味な姿だし、守護神のパンもおぞましい姿で「あんたどこからの遣いよ?」って思わずにはいられない。
オフェリアは妊婦の母親を救うため、ある”まじない”をかけた人形をベッドの下に置くのだけど、その人間の見た目も不気味なんですよね。
こんな感じで人間以外の登場キャラが超不気味なのが特徴で、義父の胸糞行為と相まってたし、ダークファンタジーにはこういった強烈な容姿のキャラって重要よな・・・と思いながら終始楽しめました。
結末の展開もハッピーエンドじゃないところがまた良い。
ゲームオブスローンズ
ドラマです。
- 監督:ティム・ヴァン・パタン、ブライアン・カーク、ダニエル・ミナハン、アラン・テイラー(シーズンによって異なります)
- 製作年:2011〜2019年
人間同士のドロっっドロな要素たっぷりな歴史ダークファンタジー。
登場人物がめちゃくちゃ多いし、誰が”○○家”なのか理解しながら観ないとわけわからん作品なので相関図と照らし合わせないと思考停止します。
でも、理解できたらめっちゃくちゃ面白い。
久々にドハマりした作品で、よく作られてる。
血筋がすっごい大事にされる時代で、人間の嫌〜な憎悪、嫉妬、愛、執着、傲慢、支配欲、が渦巻く権力争い、血の争いがドラマチックに描かれてる感じ。
鉛が頭部にかけられたり、性行為シーン、斬首シーンなど注意が必要。
人によっては強烈すぎて観れないかもだけど、私はかなり好き。
ゲームオブスローンズについてはこちらに感想や面白いポイントをまとめました。
ロードオブザリング
- 監督:ピーター・ジャクソン
- 製作年:2001〜2003年
世界を変えてしまうほど絶大な力を持った「指輪」。選ばれし旅の仲間9人と、闇の勢力と戦いながらこの指輪を永遠に葬るための冒険を描いたストーリー。
人生で一番観た映画かもしれない、ロードオブザリング。そして最愛の作品!!!
これ、単なる歴史映画と思ってたけど、ダークファンタジー的要素もありましたね。
謎の怪物た不思議な化物のようなものが出る一方で、ファンタジー世界のような煌びやかなキャラも出てくる。
ウルフ族も出てきた時点で個人的にはファンタジー感をかなり感じました。
内容的にはシリアスで暗い〜雰囲気が多め、そして人間の欲や執着、憎悪などもしっかり混ぜ込んでて人間ドラマとしての側面もあるのが良い点かなと。
この作品がきっかけでヴィゴ・モーテンセンとオーランド・ブルームのファンになったので、なんか思い入れも強いかも・・笑
こんな面白い映画ほかにある?ロードオブザリングが傑作すぎるので魅力を伝えたい
シェイプオブウォーター
- 監督:ギレルモ・デル・トロ
- 製作年:2017年
アカデミー賞で全13部門にノミネートされ、当時話題になってましたね〜
すぐに映画館に直行して観に行きました。(ミーハー)
体は人間のようだけど、顔は魚のよう。まさに半魚人のような容姿をした”彼”に惹かれていくって話で、一体どんなテイストの映画なんだ・・・?と不安と期待が入り混じった状態で観に行った記憶。
半魚人の見た目次第ではB級映画な雰囲気が漂いかねない・・と思ったけど思いの外、全体のシリアスな話と謎にマッチしてたし、要所要所でファンタジーな映像が流れて、(ちょっとこのシーンはいらなかったなってものもあったけど)結末の展開で昇華したというか。
結末が良かった。そう、あの結末は良い。
あれをバッドエンドととるかハッピーエンドととるかは観る手次第って感じ。
私はハッピーエンドだと思ったけど、でもダークさも漂って良き。2人が幸せならそれでいいよねっていう。
こんな感じで紹介は終わります。
これまでいろんな作品観てきましたけど、その中でもここで紹介した作品は純粋に「面白かった」と思ったものです。
ちなみにダーク・ファンタジー作品として有名?な「怪物はささやく」を私も観たのですが、こちらは個人的には微妙でした^^;
私は面白いと感じなかったのでここでは紹介しませんでしたが、好みの問題ですので、興味があれば「怪物はささやく」もチェックしてみてください。
そしてそして、もしダークなストーリーが好きなら、ディストピアな作品をこちらのページにまとめたのであわせてご覧ください。