映画「去年の冬、君と別れ」を観てきました。
狂った世界に渦巻く純愛。
が故の悲しい結末に大どんでん返しがあって意外すぎましたが最後まで楽しむことができました。
映画「去年の冬、君と別れ」のあらすじ
婚約者との結婚を間近に控えた新進気鋭のルポライター耶雲恭介は、盲目の美女が巻き込まれた不可解な焼死事件と、容疑者の天才写真家・木原坂雄大について調べはじめる。しかし真相を追ううちに、いつしか抜け出すことのできない深みに飲み込まれていく。出典:http://eiga.com/
ルポライターが不可解な事件と不思議な雰囲気満載な写真家とその姉を追っていくうちに、自分と婚約者まで巻き込まれてしまう話です。
監督 | 瀧本智行 |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2018年 |
原題 | 去年の冬、きみと別れ |
上映時間 | 118分 |
ジャンル | ミステリー、サスペンス |
キャスト | 岩田剛典、山本美月、斎藤工、浅見れいな ほか |
映画「去年の冬、君と別れ」のネタバレ感想

(C)2018映画「去年の冬、きみと別れ」製作委員会
序盤は善悪のキャラクターがしっかりとしていた
前半部分は主人公のルポライターが不可解な事件を追う姿がメインです。
知れば知るほど写真家とその姉の不気味さが増しますし「こいつら結構やばい奴だよ」って言われ続けているような感覚に陥りました。いわゆるサイコパス感漂う感じ。
でもあまりに露骨なヤバイ雰囲気が出ていると逆に勘ぐって何かの伏線になるんじゃないかと予想してしまうというか汗
あるじゃないですか。実は良い人が悪い人、実は悪い人がいい人みたいなパターン。あまりに善悪が表に出過ぎているとその後の「実はつがいました」な展開があったときのギャップが広がりますしね。
序盤から勘ぐりまくりの自分が嫌になった汗
幼少期の家庭環境
写真家のサイコパス感、その姉の偏った愛情…。
幼少期の壮絶な過去は大人になっても尾を引くものがありますよね。父親からあんなことされて、その結果の事件。愛情もひん曲がるわよ….そらぁ。だけど彼らには彼らなりの確かな”愛”を感じているわけで。
こういった幼少期の体験によって人生狂わされる人物、よく映画にも出てくるし、子供であった彼らに原因があるわけではないからいつも辛く思っちゃう。
被害者であった子供たちが大人になって加害者的な行動をしてしまうという。
あの兄弟も結局超不幸な結果を招いてしまいましたね。報われなさすぎる。自業自得かもだけど。
主人公の記者の正体

(C)2018映画「去年の冬、きみと別れ」製作委員会
事件の真犯人でしたね。一番それっぽくないのに。
「え!?あの人ってああいう立場じゃなかったの?」
とか
「あれ?アイツもしかしたらヤバイんじゃないの?」
とか。
こうやって自分が想定していた”この人はこうだろう感”が崩れていくのは面白いですよね。善悪がはっきりしてたキャラだったから冒頭からちょっと勘ぐってはしまっていたのだけど。
でも盲目の彼女と恋人だった過去(そこが繋がっていたんかいっていう)は全く予想していなかったです。
彼女に対する深い深い純粋な愛が復讐という行動を起こさせちゃったと思うと、愛って負のエネルギーを増幅させるんですね。う〜む。使い方を間違えると大変。
ただ、復讐の方法や計画性を考えるともともとヤバい思考回路は持っていたのかもしれませんね。(あるいは途中で芽生えた?)
それからこの映画、キャスト選定も凄くあっていたように思います。
岩田剛典さんってパッと見は好青年って感じだからギャップがすごい良かった。
というかこういう怪しい雰囲気漂う映画って北村一輝めちゃくちゃ似合っていますよね。どんな個を発揮していくのかゾクゾクしちゃった。
最後に
どんでん返しな展開もあり、「去年の冬、君と別れ」は面白かったですね。
幼少期の経験について、狂ったサイコパスな兄弟、そして愛情から復讐に走った主人公、諸々考えさせられました。
なんか、主人公の彼女役意外、全員かわいそうな結果でしたね。