今回はアカデミー賞歴代最多14部門ノミネートされたラ・ラ・ランドについてネタバレ感想をお話ししますね。
タイタニックを上回るノミネート数ですごい話題になりましたよね。
今回はネタバレありの、個人的な感想をお話しします。
ラ・ラ・ランドのあらすじ
オーディションに落ちて意気消沈していた女優志望のミアは、ピアノの音色に誘われて入ったジャズバーで、ピアニストのセバスチャンと最悪な出会いをする。そして後日、ミアは、あるパーティ会場のプールサイドで不機嫌そうに80年代ポップスを演奏するセバスチャンと再会。初めての会話でぶつかりあう2人だったが、互いの才能と夢に惹かれ合ううちに恋に落ちていく。
出典:http://eiga.com/
女優志望のミアとジャズピアニストのセバスチャンが出会い惹かれ合い、苦労を共にし、互いの才能に気付き、そして夢を追うストーリーです。
(ラ・ラ・ランドの監督は映画「セッション」を手がけた今超注目されているデイミアン・チャゼル監督です)
第89回アカデミー賞で歴代最高の14部門にノミネートさら、さらに下記賞を受賞したことでも話題となりました。
- 主演女優賞/エマ・ストーン
- 監督賞/デイミアン・チャゼル
- 主題歌賞(City of Stars)
- 作曲賞/ジャスティン・ハーウィッツ
- 撮影賞/リヌス・サンドグレン
- 美術賞
ラ・ラ・ランドのネタバレ感想・見どころポイント
(C)2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
オリジナルのミュージカル映画
ララランドは、これまでのミュージカル映画のように、もともと有名なミュージカル(マンマミーアとかミゼラブルとか)を題材にしたものではなく、この映画オリジナルとして生まれたミュージカル映画なんですよね〜。
そういった意味で先入観や期待感なしで観れるのも見どころの1つで下。
私はミュージカル映画といえばミゼラブルくらいしか知らないのであまり関係はないのですが^^;
ミュージカル映画だけどセリフは歌じゃない部分もある
ミュージカル映画って台詞のほとんどが歌になっているものが多いんですが、ララランドはそうではないのがよかった。
普通の台詞8割 歌の台詞2割的な?印象でしたね。
だから「ミュージカル映画が苦手な人でも楽しめる」と思いましたし、若干の苦手意識がある私も問題なく楽しめました。
ただ、台詞は少ないけどダンスのシーンは多め。冒頭のノーカットダンスシーンやミヤを含む女性陣の華やかなダンス、そしてセブとの(ポスターにもなった)ダンスなどなど。
それが見せ場ではあるのだけど、衣装が華やかってのも重なって全体的に明るいダンスって感じの印象でした。
ダンスのシーンがほとんどワンカット
ララランドのダンスシーンはほぼワンカット(ノーカット?)で撮影されています。
ワンカットなんで1発勝負。1人がミスったらまた最初から撮り直しなので考えるだけで大変そう….。
これ、ララランドの魅力の1つとしてテレビやネットでも大きく取り上げられていたんですよね。
それを知った上で鑑賞したのでなおさら「すごいな〜このシーン」と俯瞰しながら観ました。
前向きに夢に向かって進んでいく姿に背中を押される気分になる
オーディションに落ちまくり、どん底状態なミア。
自分が弾きたくない曲を演奏して不機嫌そうなセバスチャン。
本当にやりたいことはわかっているのに、それができていないジレンマに陥る2人。
そんな2人が出会い惹かれ合うのは時間の問題ってわけで、お互いの苦楽を共にするわけですが、次第にすれ違いが多くなってしまう。
なんでこううま〜くいかないもんかねって感じですがそれがこういうストーリーの王道で面白いんですよね。紆余曲折、波乱万丈あった方が人生は面白いし作品としても面白い。
でもどんなことがあっても”結果”というものはやってくるわけで、ミアは成功。そしてセブも後に成功。
ミアが成功した後、また2人は出会っていて欲しかったな〜街で偶然、とか舞台で偶然とかこの瞬間に出会ってほしかった。
ミア、なぜその夫と結婚したんだ!っていう笑(別に夫に罪はないのだが)
だからこの映画は面白いんですよね〜観ている側は2人の世界を観てて当然2人が結ばれてほしいと思っているわけで。
だからこそ最後の空想シーンは観る側の願いが込められて切なさが爆発した。「あ〜こういう世界もあっただろうに」っていうパラレルワールド。
そして最後のセブのあの表情。ライアン・ゴズリングってああいう表情めちゃくちゃうまいと思うのは私だけ?
顔の特徴もあるんでしょうけどあの切ない表情はたまらない。あの優しさ、愛情、辛さ、なんていうかいろんな感情が詰まった表情に潰された人多いはず・・。
ていうか、
夢だって、恋愛だってどっちも大切にはできると思うんですよ。
それがどっちかを犠牲に仕立てる作品が多いのはなんだか「人生簡単じゃないよ」って言われている気分がして個人的には「ぐぬぬ」とも思う。
この映画は好きですけどね、そういったことも考えちゃいます。
俳優陣の演技力がすごい
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ライアン・ゴズリングのピアノ演奏
演技力や歌唱力にうっとりしたし、セバスチャン役のライアン・ゴズリングのピアノ演奏は本人の生演奏。
3ヶ月間猛特訓したみたいですが、もともとピアンが弾けなかった人がここまで弾けるようになるなんて「すごいな〜」と思いました。特に指の連打。
「3ヶ月でこんなうまくなるの!?」ってくらい。
練習してここまで仕上げるのって映画のためだから当然っちゃ当然ですけど、すごい役者魂を感じました。
ダンサーと音楽
エマストーンの歌声はかわいいし、ダンスも素敵でした。「エマストーンの歌声って可愛い・・」なんて思いながら聴き入ってしまった。
バックで踊っているダンスもキレっきれでかっこいい。やはりダンスってキレがないと面白くないですもんね。
素晴らしすぎる音楽とダンスに負けないほどの歌唱力、全てが完璧な状態でした。
ちなみに第89回アカデミー賞でこちらの「City Of Stars」が主題歌賞を受賞しました。
話題になるのは結末。彼らの選択と空想・表情のシーン。
先ほども触れましたが、ララランドは単なる男女の甘い夢追いストーリーではなく結末が切ないで有名。人によっては鬱映画なんですよね。
空想シーンでは映画レビューサイトでもめっちゃいろんな感想が載ってて解釈が分かれているんです。
真実は謎ですが、でも個人的にはあれは2人の心の底にある願いだったのではって思います。
ミアの「こうであればよかった」、セブの「こうであればよかった」が一緒になったパラレルワールド。
やっぱり2人は一緒に生きていたかった。でもそれがどこかでズレてしまった的な。こんな解釈しかできない自分の感性に疑問も抱いていますが、でもそんな感じ。
それにあの映像は私たち観る側としても「2人はこうであったらよかった」という願望が反映されているように思えたので切なさを増幅させたシーンでもありましたね。
ほんと、この映画はラストにこれでもかってくらい切ないシーンを詰め込んでいるなって感じですよね。
あの空想シーン、そしてセブとミアのあの表情。
あなたはどう感じましたか?
小ネタ。このパロディ映像を観てほしい
個人的にララランドといえば第74回ゴールデン・グローブ賞オープニング映像のこれ。
何がすごいかって出演している俳優人の豪華さと本気度。
ニコールキッドマンいるし、大人気ドラマゲームオブスローンズのキット・ハリントンも出てて個人的にテンション上がりました笑
海外のおふざけってめっちゃ本気でやるじゃないですか。だからこそ動きにキレがあって最高に面白い。
たま〜に思い出してみたくなる動画です。知らなかった方はぜひご堪能あれ。
まとめ
連日メディアで大々的に取り上げられていたから期待しすぎて「なんだ〜こんな感じか」と拍子抜けしないか不安でしたけど、すごく素敵な作品で楽しかったです。
いや〜ダンスと歌という華やかさの後に超ド級の切なさシーン。
素敵な作品でございました。