今回は自然災害をテーマにした映画を紹介。
中には実話も含まれるので、当時のことを思い出して複雑だったり辛くなることもあるかもしれませんが、映画として面白かったものを厳選。
ドキドキハラハラできて、迫力のある映像に圧巻されること間違いなし。
※余談ですが自然災害に近いもので、嗚咽でそうなほど泣ける人命救助映画はこちらのページで紹介している「オンリーザブレイブ」です。(やばいよこれ)
こんなん敵わないよ…自然災害をテーマにした映画7選
各作品ごとに概要・簡単なあらすじ・そして私の感想をお話しします。
ネタバレは少ししちゃうけど、大事なところは伏せます!
インポッシブル
監督 | J・A・バヨナ |
製作国 | スペイン・アメリカ |
製作年 | 2012年 |
原題 | The Impossible |
上映時間 | 114分 |
ジャンル | ドラマ・パニック |
キャスト | ナオミ・ワッツ、ユアン・マクレガー、トム・ホランド、サミュエル・ジョスリン ほか |
2004年、スマトラ島沖地震が発生。タイのリゾート地にバカンスにやってきた5人の家族は津波に襲われ、離れ離れに。あたり一面壊滅的な状況でも一家は希望を持ち、再会するために生き延びようとする。
インポッシブルの感想
記憶に新しい2004年のスマトラ島沖地震を描いた作品。実話を基にした作品です。
津波で怪我を負った母親と息子を軸にその悲惨さが描かれるんですけど、共感力の強い人は衝撃的なシーンに心えぐられます。
2人は奇跡的に救助され、病院に運ばれるのですが、院内も負傷者が多数運ばれてて壊滅的。
母親の傷も深く、足は壊死がするかどうかの瀬戸際。ナオミワッツノ渾身の演技がリアルです。
そんななか息子が少しでも人の役に立とうと院内の人の名前を聞きまくって再会を促すの健気すぎてめっちゃ泣ける!(ここは映画の演出なのかしら・・?)
そして結末に更なる奇跡が待っていたのですが、これが実話ってところがすごい。ほんと奇跡だよ。奇跡としか言いようがないよ。
そして驚愕したんだけど、この息子役・・・・トムホランド!!!
全然気づかなかった。てかめっちゃ演技上手いんですけど・・!?なにこの天才子役は!?
ってことで子役トムホランドの演技にも注目してみてくださいね。
【洋画】実話を元にした衝撃的な映画5選|フィクションだったら良かったのに…
デイ・アフター・トゥモロー
監督 | ローランド・エメリッヒ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2004年 |
原題 | The day after tomorrow |
上映時間 | 124分 |
ジャンル | パニック |
キャスト | デニス・クエイド、ジェイク・ギレンホール、イアン・ホルム ほか |
地球温暖化により、南極大陸の棚氷が融け始めた。棚氷の調査中にその光景を見た気象学者のジャック・ホールは、温暖化によって極地などの氷が融解して真水が海へと供給されることで海水の塩分濃度の変化が起こるなどした結果、海流の急変が発生し、これが将来的に氷河期を引き起こす可能性を考え、危機を訴えたが、実感のなさから、ベッカー副大統領などには相手にされなかった。https://ja.wikipedia.org/
異常気象により一瞬にして大都会が氷河期へと突入。必死に生きのびるために戦う人々の姿が描かれています。
デイ・アフター・トゥモローの感想
海洋循環の異常によって世界のあちこちで異常気象が発生。
そして街は最終的に氷河期のような寒気に襲われ、とてつもない冷気(マイナス何度!?)に襲われます。
どれだけ冷たいかというとそれは空を飛んでいるヘリコプラーのプロペラを一瞬で凍らせて停止させる冷気。
当然、その冷気を人間が吸ったら一瞬で肺も凍って即死。肉体も瞬時にして氷のように硬直します。
この冷気は広がる速度は遅いってのが唯一の救い。
冷気に触れると一瞬で即死だけど、逃げる猶予があるので逃げるための作戦や逃げるまでの過程がじっくり描かれているので終始ドキドキハラハラって感じではありません。
余裕を持ってじわじわと襲ってくる緊迫感を楽しめます。
しかもこれ、実は映画の世界だけの話ではなくなっているんです。
今後将来起こり得ることを題材にしているんですよ。
この映画を作った意図はわかりませんが、この映画が公開されて以降、ある学者さんが「これは実際に起こるかもしれない」と語っているんです。
2004年の大ヒット映画「デイ・アフター・トゥモロー」では、気温の変化によって海洋の循環に異常が生じ、地球が破滅的な影響を受ける。この海洋循環は「大西洋子午線逆転循環」と呼ばれる。しかし当時、研究者たちは、映画のストーリーは事実に基づいたものではないと述べていた。ところが、先週科学雑誌「ネイチャー・サイエンティフィック・レポート」で発表された研究で、映画で描かれた海洋循環の崩壊は、当時考えられていたよりも起こる可能性が高いということがわかった。
そんなすぐ氷河期が起こるわけではない(確率は低い)のですが、海洋循環というものは起こる可能性は否定できず、その影響で気温も下がるらしいのです。
そう考えるとこの映画への印象もだいぶ変わります。さすがに映画のように冷気が襲う感じではないと思いますが。
もしこんなことが起こったら・・・と思いながら観るとちょっとゾクゾク感が増しますね。
余談ですがジェイク・ギレンホールが好きな人は下記の作品もおすすめ。
ボルケーノ
監督 | ミック・ジャクソン |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1997年 |
原題 | Volcano |
上映時間 | 106分 |
ジャンル | パニック |
キャスト | トミー・リー・ジョーンズ、アン・ヘッシュ、ギャビー・ホフマン ほか |
アメリカ合衆国西部カリフォルニア州最大の都市であるロサンゼルスにおいて、人々は日々の生活を送っていた。しかし、この場所は環太平洋造山帯の一部で活発な地殻変動が続く地域としても知られている。よく晴れたある日、ロサンゼルスに突如、中規模の地震が発生した。地震が収まった後、地下水道にて作業員が謎の焼死を遂げたことに不審を抱いた緊急事態管理局局長のマイク・ロークが地下へ潜って調査を開始すると、コンクリートの裂け目から高温の蒸気が噴き出していたことが判明する。https://ja.wikipedia.org/
大都会のLAで火山噴火が突如巻き起こり、マグマが流れ混み人々を襲うパニックストーリーです。
ボルケーノの感想
じわじわとゆっくりマグマが襲ってくる緊迫感。
消防車のクレーンで吊るされた人がマグマの上を移動するシーンがあるのですが「あの場所の体感温度って実際何度だろう」「マグマって数メートル離れているだけじゃそれだけで点火するのでは?」と思うものの、ドキドキハラハラはさせられます。
1度はマグマの制圧に成功したと思いきやまた脅威発生したりもするので。
観てて手汗じゃなく額から汗が出ちゃいそうです。
ただマグマからの逃げ方や対処法などは斬新で、実際にあり得るかどうか?ってことを無視すればとても面白い映像となっています。
そして自然災害パニック作品にありがちな、人命救助と自己犠牲。
この作品には人を助けるために自分を犠牲にするシーンがいくつかあるのですがこういった映像は何度観ても辛いものがありますよね〜。
見せ場であるには変わりないんですが。
相手がマグマである以上、抵抗する手段が人間単体だと逃げる以外にないですから、そこに使命感とか守りたいものがあったら自分を犠牲にしちゃうってのは物語的にはよくある描写。
私はこういうの称賛するタイプではないのですが、映画としては感動的ですね。
パーフェクトストーム
パーフェクト ストーム 特別版 [ ジョージ・クルーニー ]
監督 | ウォルフガング・ペーターゼン |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2000年 |
原題 | The Perfect Storm |
上映時間 | 130分 |
ジャンル | アクション |
キャスト | ジョージ・クルーニー、マーク・ウォールバーグ、ダイアン・レイン ほか |
1991年9月、マサチューセッツ州グロスターに、一艘のメカジキ漁船 – アンドレア・ゲイル号 – が到着した。不漁に悩みながらも船長のビリーは、戻ったばかりの仲間達を説き伏せて再び漁に出る。
彼らは遠方の漁場へ足を伸ばし、グランドバンクの東方にあるフレミッシュ・キャップ(英語版)に入り、期待通りの大収穫を収めたが、船内の製氷機が故障するというアクシデントが発生する。さらにこの時、ノーイースターと呼ばれる嵐に加えてハリケーンも接近しているという報道を聞いて、漁を諦め急ぎ帰路に就いた彼らだが、ノーイースターとハリケーンが融合し、巨大な嵐“パーフェクト・ストーム(英語版)”が発生した。https://ja.wikipedia.org/
パーフェクトストームは実話をもとにした小説を映画化した作品。
カジキマグロを追って大西洋へ出た漁師たちがとんでもない大嵐に見舞われ、必死に生き延びる姿が描かれてます。
パーフェクトストームの感想
この作品、扱う題材的に巨大な波に船が飲まれる内容なので海と波と船の映像がほとんど。
もちろんCGやセットで映しているのでしょうがとてもリアルであまり映像に対してはツッコミどころは少なめ。
作り物感があまりないです。
故に映画の世界観にはすっぽり入り込めるのが魅力の1つ。
そして3つの嵐が重なったパーフェクトストーム。そんな嵐の中にいたら当然容赦無く大きな波がこちらが立て直す暇もなく襲ってくるわけで。
やっとの思いで方向転換もできたと思ったらまた超巨大な波がやってきて、心落ち着く間もなく終始ハラハラしてしまいます。
息つく暇もないから休憩シーンちょっと入れて・・と思ったりもして笑
助かったと思ったのに「また来やがったな」のエンドレス。
大海原でしかもパーフェクトストームの中では漁船に乗った人々はただただ無力。
海は眺めるだけならとても美しいのだけど、時に一変して恐怖の自然と化すものですね。それがすごく表れているなって思いました。
それから音楽!!
音楽がいい。すごくすごく音楽が感動的です。
雰囲気がとてもタイタニックを漂わせるもので、調べてみたらなんとタイタニックのサントラを作曲したジェームズホーナーさんが作曲されてました。
“海” “船”を扱っている作品としてあえて同じような雰囲気にしたのか、あるいは作曲者の元々の特徴なのかわかりませんがすごく似ているし、ドラマチック。
音楽の好みによりますが、クラシックが好きでサントラにもよく反応する私としてはとても心に残りました。
ラストの映像ともすごくマッチして涙なしには観られないというか。
余談ですがキャスト陣が超豪華なのにも注目。
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ザ・ウェイブ
監督 | ロアー・ウートッグ |
製作国 | ノルウェー |
製作年 | 2015年 |
原題 | Bolgen |
上映時間 | 105分 |
ジャンル | ドラマ・パニック |
キャスト | クリストッフェル・ヨーネル、アーネ・ダール・トルプ、トマス・ボー・ラーセン、ヨナス・ホッフ・オフテブロ ほか |
舞台はルウェーのガイランゲルフィヨルド。広大な山々に囲まれ、観光客で賑わう大自然豊かな地で、過去には山崩れの大災害が起こっていた。地質研究をするクリスチャンはある日、不審なデータを発見し職員に警告をするが・・・。
ザ・ウェイブの感想
主人公が、危険を察知して警告するのに聞く耳を持たない。でもその不安は的中してしまった流れは自然災害パニック映画ではよくある展開。
だけど、山が舞台ってのは結構レア?で、山崩れから津波が襲ってくるまでの10分がものすごい迫力と映像で描かれてて圧巻してしまった。
これ津波の描写が流れるので、抵抗ある方はご注意くださいね。
ドントルックアップを観たときにも思いましたけど、過去に災害があった場所とはいえ、長らく平和な暮らしができた土地で急に「山がやばいかも!逃げろ」って言われても「え〜本当?間違いじゃない?」って信じようとはしない、正常性バイアス。
まさかそうなるなんて思わない人が多いんですよね。よくないことなんだろうけど、全員が全員反応できるわけじゃない。
目の前でさ “誰が見てもわかるような、これはマジでやばいんだぜ!な情報” を見せられればまだわかりますけど、今回の場合山。山行って自分で確認するわけにもいかないし。で、実際に山が崩れ初めて逃げるも残された時間は10分間。そりゃこういう事態になってしまうのも想像がつく。
てか10分って何もできないよね。道だって混むし。
この映画、水の映像がすっごいリアルで、CGとはいえ作り物感がないし劇場で観たらかなり手汗が出るし、人によってはショックを受けてしまうかも。
災害パニック系お決まりの自己犠牲シーンもあってあるあるなんだけど、何度観ても「まじか…」って気分にはなりますよね。
ノルウェーって実際こういう自然災害ってどれくらいの頻度で起こっているんでしょうか。この作品がかなり警鐘を鳴らす役割にもなったんだろうか。自然災害って急に前触れなく来るものだから、ノルウェーに限らず日本でも常に敏感でいたいけれど、でも急に来るものだからある程度のラインしか準備ってできないんですよね。
ビクビクしながら暮らすのも違うし。
ちなみにザ・ウェイブは後にザ・クウェイクという映画も制作されました。(この後紹介)
ザ・クウェイク
監督 | ヨン・アンドレアス・アンデルセン |
製作国 | ノルウェー |
製作年 | 2018年 |
原題 | Skjelvet |
上映時間 | 108分 |
ジャンル | パニック |
キャスト | クリストッフェル・ヨーネル、アーネ・ダール・トルプ、エディット・ハーゲンルッド=サンデ、ヨナス・ホッフ・オフテブロ ほか |
「THE WAVE ザ・ウェイブ」の続編。ガイランゲルの巨大津波から3年。クリスチャンは家族と離れ、一人ガイランゲルで研究を続けていた。そんなある日、知人の研究データからまたしても不可解なデータを知る。巨大地震が起こるのではと危機を感じ、クリスチャンはある行動に出る。
ザ・クウェイクの感想
ザ・ウェイブの映像の凄さ、ストーリーの面白さから少し期待したこの続編ってことで紹介。
って言っても、まず同じ家族が今度は地震にあうっていう設定そのものが無理があるかなと思うけど・・。
さらに、相変わらず映像の迫力は息を飲むものがあるものの、エンタメ要素をぶっ込んできているなと感じました。
まず、ビルの崩れ方。どう考えても登場キャラが生き残れそうな不自然な崩れ方しているし、ドキドキハラハラ感を詰め込んでいる映像に、いくらなんでもそれはあり得ないでしょうって私の中でツッコミが止まらなかったんです。
あんな崩れ方するくらいなら高層ビルで横に触れるくらいの方がリアルだと思うんだけど・・そもそもノルウェーって地震はそんなないのかな?ある意味、この作品て地震の怖さを伝える役割も担っているのかもしれないけど・・スケールが凄すぎるとエンタメになっちゃいますよね。
そしてエレベーターで妻と脱出を試みるシーン、私CUBEとかバイオハザードを思い出しちゃってそれどころじゃなかった。既視感。
エレベーターはちょうど良い位置で止まって上を見上げると脱出できそうな隙間がある、からの脱出劇って結構あるあるな演出なんですよね。
「絶対一癖あるでしょこの展開」って思ったら今度は妻が犠牲に。
もちろん怖いしそこそこ感情移入はできたけど、地震の怖さというよりかはドキドキハラハラをとことん追求した内容って感じでした。
でも好きな人はきっと好きな作品と思う。
個人的にはスケールがデカすぎて地震って要素が早い段階から吹っ飛んでしまいました。
カリフォルニア・ダウン
監督 | ブラッド・ペイトン |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2015年 |
原題 | San Andreas |
上映時間 | 114分 |
ジャンル | パニック |
キャスト | ドウェイン・ジョンソン、アレクサンドラ・ダダリオ、ヨアン・グリフィズ、アーチー・パンジャビ、カーラ・グギー ほか |
ある日突然、アメリカ・カリフォルニア州で超巨大地震が発生。レスキュー隊のレイは、家族を救うため救出を試みるが・・。
カリフォルニア・ダウンの感想
津波の描写が流れるので、抵抗ある方はご注意ください。
この作品は正直・・・・私は微妙だった作品。
ビル群の崩壊っぷりは映像としては迫力があったし「とんでもねぇ崩れ方・・」って圧巻なんだけど、通常だったらまず助からないシチュエーションなんですよね。
そんな中主人公のレイが救出に向かうんですけどやっぱり都合よくかわせて助かって救出できる展開が続くわけです。
ボートで救出する時もたまたまビルに娘たちがいるの発見!ってのも都合が良いし、なんかリアルさがかけてこの世界観に浸ることができませんでした。
なんかアトラクションに乗っている感覚なんですよね。このパニックを楽しむような?そんな風に見て取れました。
なんか、地震を度々経験しているとさ・・・私は地震映画ってシリアスなものでないと共感できないんですよね。これ伝わりますかね。
ただ、どうしてもここで紹介したいと思ったのはなんとタイタニックで最後ミニボートでローズを救出に来たあの男!(役名忘れた)を演じていたヨアン・グリフィズが出ているんです。
しかも、タイタニックでは善人として描かれてたのと対照的にこの映画では身勝手で自分だけが助かろうと逃げる役。
キャラが反対すぎて個人的に反応してしまいました。相変わらずイケメンでしたけれども。
そして私の大好きな法定ドラマ「グッドワイフ」のカリンダ役のアーチー・パンジャビ が出ているのも「お!」と思った。
それくらいです。
まとめ
自然災害系の映画って、ベースは自然災害でも面白みをもたせるために大げさに描いたり、ありえない現象を組み合わせたりするものが多いですよね。
でも実際に起こり得るものをベースとしているので、ちょっと怖さもある。
特に地震とか、台風とか、竜巻とか、「もし本当に起こったら・・」と思うと鳥肌立つものもあるでしょう。
中には危機管理をもたせてくれる映画もあるので、そういった意味でも自然災害系の映画って私たちにとって影響力は強いのかな・・・なんて思ったり。
今後も面白い映画を発見or思い出したら随時更新していきます。