日本の映画「陰陽師」は、当時私がめっちゃハマった作品でした。
歴史ファンタジーって感じで、スピリチュアルでもある。
当時(2001年)にしては、完成度が高いな〜と今でも思っています。
「陰陽師」は1作目がめちゃヒットし、続編「陰陽師2」も公開されました。
ですが私は「陰陽師2」は正直微妙。1作目の「陰陽師」は、これだけ多くの陰陽師映画がある中で、今でもダントツで面白いしおすすめだと思っています。
ちなみに私、この映画をきっかけに、夢枕獏さんの小説、何冊も読むほどまでになりました。
ということで前置き長くなりましたが、簡単な概要と面白さについて、お話ししたいと思います。
映画「陰陽師」の簡単な概要・あらすじ
- 監督:滝田洋二郎
- 製作年:2001年
- キャスト:野村萬斎、伊藤英明、今井絵理子、真田広之、小泉今日子 ほか
映画「陰陽師」のネタバレ感想
ひと言で言うと、「なんだこの面白い映画は!!」なんですよね〜
最近また観ましたけど、やっぱり面白かった。
唯一無二って感じだし私の中では数ある陰陽師作品の中で、一番面白いと思っています。キャスト、話、あの雰囲気がビシっとハマっているのよね・・・あの映画。
野村萬斎というはまり役
なんと言っても主役・安倍晴明役の野村萬斎ですよ。
狂言師という職業から、和服も立ち振る舞いも超サマになっています。ここまでこの服(なんていうの?この服。水干、というのかな?)
しかも不気味な笑みも似合う似合う!
怪しいし、あの源博雅を揶揄うときの表情(優しい眼差しというか)、たまりませんね。
当時私は萬斎さん知らないまま陰陽師観て「な!なんだこの俳優さんは!!!」とびっくりしたのを覚えています。
もともと芸能人に疎い私だったもんで、萬斎さんのことも知らなかったんです。
そのほかのキャスト陣もかなりハマっていましたね。
道尊役の真田広之はもちろんのこと、伊藤英明ですよ!あのすっとぼけて純真な感じ。はまり役だな〜と。
当時にしては完成度高い
もう20年も前の映画ですから、正直いま観るとCGが微妙に感じるかもです。
人間から鬼になった女性がいましたけど、鬼化した後の顔がすごい作り物感あります。
道尊の額に矢が吸収されるシーンも、人形のように見えてしまったし、技術面で「ああ・・昔の映画だな」と思ってしまうのは否めない。
それでも、話自体が面白い。
人は心鬼にも仏にもなる。晴明がよく言うセリフです。
映画の中で、人を恨みすぎて鬼になってしまったり、呪いや怒りのエネルギーを飛ばす導尊。
これって、恨みすぎて本当に鬼になっちゃったってのは映画の中の話だけど、
でも実際に、本当に人って感情や思考、行動がまるで鬼のよう、仏のよう、と表現されたりするじゃないですか。怒りや呪い目に見えないものって、私はあると思っているんですよね。第六感でそれを感じとる人って、現実世界にもいると思うわけですよ。
だから私たち日本人には、ファンタジーの世界に出てくるような、鬼も仏も、実は心のどこかで受け入れてしまっているんじゃなかろうかと。
陰陽師では、幽霊だったり、呪い、取り憑かれ・・など異次元の存在を絡めるわけですよねぇ。
これらに対して、心のどこかで理解がある私たちは、映画の世界と分かっていてもなんとなく受け入れてしまうふし、あると思いません?
だって、神社に行ったりお墓参りしたり、そう言った目に見えないものを大切にする習慣、私たちに染み付いていますし。
そういったこともあって、この陰陽師のストーリーがしっくりとくる人、多かったんじゃなかろうかなーと。
ちなみに音楽も映画の世界観に超ピッタリ。何度も聴いたな〜 このメインテーマ。
この太鼓の音色、素晴らしかった。この曲聴いたらすぐに陰陽師思い出すくらい好きです。
陰陽師2について
陰陽師2についてですが・・・正直私は微妙でした。
正直1作目が面白すぎただけに期待しすぎて(?)
なんか、話が一気に壮大になってしまいまして。イザナミとかスサが出てくるんですけど、神々の戦いみたくなってしまったわけですよ。
あの世?この世?あの世とこの世の境目みたいなところで安倍晴明が舞をするのだけど、うーん・・・なんか私は心に響かなかった。
陰陽師自体スピリチュアルなジャンルに分類されるし、神々を題材にするのは別に変じゃないんです。
でも私としては一作目のように現実世界での安倍晴明の活躍を観たかったなと、期待しちゃいました。
ただ、安倍晴明と源博雅コンビは引き続き2でも健在で、彼らのやりとりはほっこりするものがありました。
晴明が博雅にいたずらするんだけど、期待通りに博雅が驚くし怒るんですよね。
陰陽師の原作について
映画をきっかけに夢枕獏さんを知り、原作の小説を読むようになりました。
私はもともと本は読みますが、小説はあまり読みたいと思ってこなかったんです。
そんな私が、生涯で一番ハマったのがまさにこの陰陽師。
「こんな面白い小説あるんだ!」と感動を味わったのも陰陽師でした。
そう言った意味で思い入れもあるし感謝もしています。
なんでこの小説にハマったのか?というと、安倍晴明と源博雅のやりとりが終始ブレずほんわかしてて心地よいのです。
前述しましたが、安倍晴明は不気味で奇妙で不思議な雰囲気で、世の中を知り尽くしているような落ち着きがあるんだけど、人としての愛もある。
源博雅は上役?位が高い地位にいるのに、決して上から目線で威圧的な態度は取らず、素直で、真面目、無邪気な面もある。
相対的な二人が絡み合うサマが、私にとってはめちゃくちゃ面白く写るのです。
そんな晴明に毎度舞い込んでくる事象を、源博雅と一緒に「ゆこう」と解決しに行くわけです。
絶対「ゆこう」って言い合うんですよ。
めちゃくちゃほっこりする。良いコンビ。
もうね、私はハマりにハマって京都の晴明神社、そして仁和寺など行ったほどですからね。(どんだけ)
ちなみにも陰陽師の小説は何種類もあります〜(今何冊くらい出てるんだろう・・・)