ひっさびさに面白い映画を観ました。プリズナーズってやつ。
どんでん返し要素あり、考察が楽しいクライムサスペンスでした。
プリズナーズの概要・あらすじ
- 監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
- 製作年:2013年
- キャスト:ヒュー・ジャックマン、ジェイク・ギレンホール、マリア・ベロ、ヴィオラ・デイヴィス ほか
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督といえば、メッセージも監督されていますね。
私の大好きな映画・・!
プリズナーズのネタバレ感想
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父、一線超えすぎ
愛する我が子を失ったケラー、それは父親ですもん暴走するのはわかります。
だけれども、容疑者のアレックスが逮捕されすぐに釈放されたからって、怪しい発言をしたからって監禁・ボッコボコにしてしまうのは一線超えすぎよね。
最終的にはあの部屋よ。拷問部屋みたいなの作るなんて狂気の沙汰。
何が父ちゃんをここまで暴走させるのか・・?父ちゃん信仰心強いしよりによってなんで感謝祭に娘が失踪!?神よ・・なぜなんだ・・って苛立ちも相まってた模様。
実際この映画、所々主への祈り的なセリフだったり神って言葉が散りばめられてたりしますしね。(宗教要素あるんですよね)
もちろんアレックスが釈放される際「僕たちといた時は静かだった」的な発言が唯一の手がかりで、ロキ刑事が役に立たないと思ったってのもあるでしょうが。冷静なだけでめっちゃ優秀なんだけど。
ケラーの行いは許されませんが、あの暴走があったからこそ少しずつヒントが舞い込んできて最終的に婆さんの元へ行き着いたわけだけど、婆さん仕留めたのは最終的にはロキ刑事だったから、ケラーの行いは無駄になってしまった感もある。
最後閉じ込められちゃったし。
ロキ刑事の存在
担当した事件を全て解決してきたロキ刑事、なかなか頭がキレる刑事だということがわかります。父ちゃんであるケラーが熱血キャラだったらロキ刑事は冷静キャラ。
対照的でしたね。まぁ刑事さんが熱血すぎたら逆に心配だけど。
そんな彼も一番怪しかったアレックスを捕まえて解決できると思いきや証拠不十分で釈放してしまいます。
初めてのロキ刑事がケラー家に訪問したときの様子だとそこまで事件の重みを感じていないようにも見えて、笑顔もヘラヘラって見えて、若干ちょっとチャラキャラかなと思ったんですよね。
暴走しそうな気配醸し出してたケラーに対してオイオイ・・ってテンションでもあったし。
と思ったら、結構熱意を持って仕事を取り組んでいるんだなと。重要参考人を自害させてしまった際にデスクをゴンガラガッシャーン!ってなったり、アナを救うシーンは感動もんだった。ロ・・ロキ!!!頑張れと思ったの私だけじゃないはず笑
あと全然関係ないですが、ロキ刑事っていつもワイシャツを着ているんですけど一番上の第一ボタン?までしっかり閉めているの、ちょっと可愛かった。
どうでもいいことなんだけど、私そういうところに目が行ってしまうのよね。w
泥酔神父さんの地下を探した時に、自分が少年院に6年いたことを打ち明けてまして、ちょっとアウトローな雰囲気もあり、やる時はぶっ飛んだことする彼でも、ボタンをちゃんと閉めるんだ・・・て思っちゃいました。
まさかの犯人あなた!?
こういったクライムサスペンスを見慣れている人だったら、あの婆さんが怪しいとぴんときていたかもしれません。
実際レビューサイトにはそういうコメントがありました。
私はと言うと、全然犯人としてマークはしていませんで(笑)今思うと婆さんちょくちょく出てたから怪しむべきだったのかもしれんけど;
当初はアレックスかもしれない・・でもそんな簡単なストーリーではなかろう・・途中にヘビ飼ってた男も出たけどヒント的な立ち位置で犯人ではない・・じゃ誰が・・ってもっと意外な人では?と探っていた感じでした。
ただこの映画むっちゃ情報量が多くてですね。前述したように宗教的なセリフが散りばめられてたし、泥酔神父や地下の遺体、されには子供の誘拐事件、謎の怪しい男と蛇、さらに容疑者のアレックス、そして婆さん。これらが私の場合はですけど最後まで点と点すぎてですね。
最後の最後、婆さんが真相を語ったときに初めて「あーそう!そう言うことね」ってわかった感じ。そう考えるとやっぱりアレックスかわいそすぎるわ。
ちょっぴりどんでん返し的な要素もありで、これラストナイトインソーホーを思い出した。あれも「え?黒幕あんたなの?」な展開だったから。
ついでに言うと、メアイーストタウンもい出したわぁ。これはドラマなんだけど、最後の最後に「実行犯あなた!?」なシーンでひっくり返るから凄く面白いです。
アレックスかわいそう・・・
そうそう、この映画はなんと言っても「アレックスかわいそう」問題ですよ。
アレックスってこの映画の1番の被害者なのではって思っちゃう。
容疑者として捕まりロキに怒鳴られ首押さえつけられそのあとはケラーにボッコボコにやれて拷問部屋に強制収容される。さらには婆さんの実の子供ではなく誘拐された身という。
めっちゃくちゃかわいそう。生い立ちも現状も。まぁ、アレッックスは知能が10歳程度だから的確に状況説明もできないし、それが悪い方向に働いてしまった感じですよね・・婆さんの支配下できっと洗脳もされていただろうし。
最後の最後まで面白い展開
全体的に、情報量が多くて「一体どの点と点がどう線になっていくのよ情報量多すぎー!」と思ったけど、最後の最後まで面白い展開が散りばめられてて総合的にめっちゃ面白かった。
伏線もいっぱいあって。
事件を推理するだけでなく、宗教的な要素も含まれてるのも面白いポイントの1つかなと。婆さんが暴走するきっかけも、ケラーが暴走するきっかけも信仰心が強く影響していたしね。
ケラーは信仰心あるのに娘が誘拐されて「神よ・・なぜこのようなことを!?」って感じで婆さんも自身の不幸な経験から神への挑戦とかいって誘拐したわけで。
私は無宗教なのでどれも共感はできないけれど。
宗教ってこういうさ、人を暴走させちゃう側面があるからなー・・って思うんですよね。いろんな映画観てつくづく思います。
そして最後の最後、ケラーあのまま誰にも見つからず白骨化なオチかと思ったら、娘ちゃんのホイッスルのおかげでロキが気付くっていう。あそこのシーンはゾクゾクしましたね〜。
ロキ刑事が気付くシーンで終わっているので実際救出されたかどうかはわからないけど、まぁあのシーンを映したってことはそういう流れなんでしょう。
面白かったーぁ。
これでまさかのオープンエンドだったら最悪だったところ(だって最後の最後でいろんな真相がクリアになったのにラストが「は?」な展開だったら納得いかないw)
ロキのホイッスルに気づきましたーー!!で終わって心地よくフィニッシュですよ。
はい、そんな感じでネタバレ感想終わります。
いや〜ひっさしぶりにサスペンス映画で良い意味で唸った!面白かった。ディパーテッド並に面白かったです。
ってことでおすすめ。