音を立てたら「何か」に襲われ即死・・・・・
そんな新しいストーリーのパニック系ホラー「クワイエット・プレイス」を鑑賞してきました。1作目。
結論から言って私はこういうキモ生命体(エイリアンみたいな)が好きでしてね、最後は母親のあのニンマリした笑顔に持ってかれました。
最高です。
映画クワイエット・プレイス(1作目)について
概要
監督 | ジョン・クラシンスキー |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2018年 |
原題 | A Quiet Place |
上映時間 | 90分 |
ジャンル | ホラー、パニック |
キャスト | エミリー・ブラント、ミリセント・シモンズ、ノア・ジュプ、ジョン・クラシンスキー ほか |
あらすじ
世界は「音」に反応して人間を襲う「何か」によって恐怖に包まれていた。決して音を立ててはいけない、声も出してはいけない、音を立てたら即死。
そんな音のない恐怖の生活をしているアボット一家。生き延びるために知恵を絞り、会話は手話、生活音も限りなく無音で暮らしていた。
そんななか、妻の出産日が近づき、一家は想像を絶する恐怖に襲われてしまう・・。
音たてたら死ぬ。映画クワイエット・プレイス1作目のネタバレ感想
ネタバレご注意ください。
自分も静かになる(笑)緊張感・緊迫感
一言でいうとドキドキハラハラ映画だよってことなんですが、設定が少し面白い。
キャッチフレーズにあるように “音を立てたら即死” なので音を出したら”何者か”に気づかれ殺されてしまうのです。
なんか観ているこっちも息を飲むってか、静かになる・・笑
見た目はエイリアンみたく血色が目立ち表面はテカテカ。
目はなく鼓膜部分が異常に発達し、集中して聞き取る時は鼓膜周辺の硬い皮膚のようなものがパカっ・・・っと開きます。
お花のようにパカッと開きます〜
この開く瞬間がまぁ気持ち悪い。うげげ。
基本無音生活なのですが、たまに予期せぬ「バン!!!」とか「ガッチャーン!!!!」という音は出てしまうもの。(まぁ演出的にも)そしてすぐに奴らが襲ってくる。
瞬発力も身体能力も凄い、だけど瞬時にやってくるということはそう遠くない距離にあちこち生息しているということ。
音を立てさえしなければ身を隠さなくても暮らせるわけだけど、家周辺のあちらこちらに潜んでいる中で暮らすってすごいストレスフル。
無音が多いのでいきなりバーン!!!ってその生命体が登場するシーンはなく、逆に予期せぬ生活音に(ランプを転がしてしまったり)ビビってしまいます。
奴らに、というよりかは音にビビる。
これもパニック系やスリラー系の作品としては新鮮味がある見せ方ですね。
クワイエットプレイスのキモ生物 “それ”の弱点
前述しましたが、「何か」がちゃんと気持ち悪い見た目、良いですね。
CGもリアル。違和感を感じずに最後まで観ることができました。
この弱点は、キューーーーーン!という音です。周波数の音?あれに弱いのです。
鼓膜が異常に発達して、その音に弱いのです。
それに気づいたのが娘リーガン。
そしてそれを開発してくれてたのが父ってことですね。
生活音は気づかれるが自然音は気づかれないという設定
突っ込みどころといえば、音の種類ですね。
草木が風になびかれる音、水の音などの自然音には奴らは反応せず、人や動物から生まれる生活音に反応するんですよね。
どうやって聞き分けているのかな?とちょっと設定を知りたくなりました。
音をキャッチするのも、爆音だったらすぐにやってきますが小さな生活音だったらよっぽど近くにいなければセーフだったりする。
観てて「今の音アウトでは?」と思っても奴らはやってこなかったりするので、線引きはどこなんだろうって思っちゃいました。
娘のリーガンがうざい?次男死亡のきっかけで家族に確執
リーガンがふてくされて、父親は自分のこと嫌っている!と思ってしまっている。
父親もそれをわかっている。
リーガンは自分が弟におもちゃを渡してしまい、こっそり電池を持っていた弟がそれを使って吊り橋の前でおもちゃのスイッチを入れ、あの生物に襲われてしまった。
自分のせいで・・・・
と自分を責めているんですよね。
あれはリーガンがおもちゃを渡さなければ・・・と思うものの、弟が電池持っているなんて知らないし、子供は不可解な行動する生き物ですしね。
弟はまだ物事をちゃんと理解できない年頃。それなのに渡してしまった。
両親もわかっていてリーガン自身もわかっている。
そして両親はその事実を受け入れつつも娘を責めないでいる。娘だって、子供だしね。
それに電池は抜いて渡したんだし。そもそもオモチャを渡さなければよかったんだけど。
で、大きな溝がありまくりの一家になって、特に父と娘の溝はでっかかった。
父が補聴器(あの耳の機械)を作ってくれても、不作?続きで次第にリーガンも苛立つし。
弟の件もあるし。
だからリーガンがわがままだったり、聞き分けが悪い娘に映っていたかもしれない。
でもさ、思春期の娘であんなことなったらそらああなるよね・・?
素直になれなくない?
うざいって言われてしまうのも、気持ちはわかるけど。
愛する家族を守るために自らを犠牲に
アボット家には、先ほど説明した通り、次男のボーが電池で飛行機を鳴らしてしまい餌食になったという悲しい過去があります。
そして娘と父親には深い溝。
そんな中、クライマックスで次女と長男が奴らに襲われそうになった時、父は声を出し自分をおとりにして子供たちを守る。
その時のセリフと父の表情がたまらない。
“愛している” って伝えるの、何もこんな時でなくても良いのに。重すぎるよ。
娘が自分から愛されていないと思われていること、父ちゃんも気付いてて、「俺はお前を愛しているんだ」っていう意思表示もしたかったんじゃなかろうか。
だからさ、これを観て「娘よ・・父ちゃん暴走しちまったじゃねーか!!」と余計娘のリーガンに対してイラだちを感じてしまった人いそう。
登場キャラが犠牲になってしまうシーンってホラーやパニック系にはつきものですが、悲しい過去や家族の問題が背景にある中での今回の犠牲は、うわぁ・・・と思うよね。
ちょっと話ズレるけど最近映画で手話が登場すること多くなってません?
終わり方が最高。母親の表情に注目
クワイエットプレイスの最後の見せ場はここよね。
最後の最後あの母ちゃんの表情よ。
このシーン、観た人全員「おおおおお痺れる・・・・」と反応したんじゃないでしょうか。
奴らに対抗できる強力な武器を見つけた次女と母。
「これならいけるわね(ニヤリ)」なあの表情は父親の犠牲という傷心もふっとぶ威力でした。
いや〜たまりませんよ。全て持ってかれました。
クワイエット・プレイス2への期待感が爆発した瞬間でもありましたね。
この終わり方。好き。
クワイエットプレイス 1作目 死亡キャラ・生き残りキャラ
ということで、
- クワイエットプレイス 1作目の死亡キャラは次男、父の2人
- クワイエットプレイス 1作目の生き残りキャラは母、赤ちゃん、長女、長男の3人
父ちゃん実は生きてる・・・なんて展開にならないかな?
クワイエットプレイス 1作目 のツッコミどころ
それは、「なぜ子作りをしてしまったの・・」ということじゃなかろうか。
あのキモ生物がもう地球に来てしまって世界がああっなっている最中で妊娠したってことでしょうから、「なぜ赤ちゃん・・」と思った人も多いと思います。
赤ちゃんは、映画としてスリル度を演出するための要素なのよね。
赤ちゃんは泣く、故にあのキモ生物に襲われやすくなって「どうするの!?ハラハラ」な展開にするために、赤ちゃんっていう要素を設けただろうと。
大人や物心ついた子供は無音ってできるけど、赤ちゃんは泣かずにはいられないから。
けどこの赤ちゃんにもすこーしツッコミで、都合よく泣き止むのよね・・
老人の絶望と自殺
父と息子が滝に行った帰り(だったかな)に、森の中で老人と出会います。
てか老人の出現シーンの怖さよ!
ボワっと出てくるから。
お化けかと思ったわ。「幽霊でるの!?」とびびった。けど人間です。
そして近くに、おそらく奥さんであろう女性が無残な姿で横たわっている。
その現場からして、奥さんがあのキモ生物の餌食となった、ということがうかがえる。
父親はすぐに「この老人、やばい、なんかしそう」と危機を察知し、シーっとジェスチャーするが、止められず老人叫ぶ。
そして襲われてしまう。
あれって、奥さんが死んで絶望に感じ、自ら声出して自殺を試みたってことですよね・・・
頭がおかしくなってリーたちを巻き込みたくて叫んだのではなく、絶望して自殺ってことですよね・・・かなり強烈なシーンでした。
クワイエットプレイス 1作目 気まずいシーンはある?
エロシーンや濡れ場シーンは、ないです。
ちょっとだけ、夫婦の良い雰囲気が映りますが、2人でイヤホンで音楽を聞きながらゆっくりとダンスするシーンがあるくらい。
あと、母親がバスタブで出産するシーンが血がなまなましいのでちょっと強烈かも??
それくらいですね。
と、いうことで個人的には大好きな映画になりました。
所々細かなツッコミはありつつも、パニックホラーとしては今までにないストーリーで純粋に楽しめました。
とにかく最後のあの母ちゃんの表情。何度みても「うおおお」ってため息でちゃいます。
主演で監督のジョンクラシンスキーといえば、ジャックライアン シーズン1も面白いのでおすすめです
(ジャックライアン シーズン2はちょっと微妙だけど)
P.S. クワイエットプレイスが面白いと思った人は、この映画もおすすめ
クワイエットプレイスが好きな人は下記の映画もおすすめ(グロい生物や、人に危害を加える生命体が出てくる映画です)