心温まるほっこり映画「しあわせのパン」のネタバレ感想、そして気になるりえさんの過去についての考察をまとめました。
しあわせのパン
- 監督:三島有紀子
- 製作年:2011年
- キャスト:原田知世、大泉洋、平岡祐太、余貴美子 ほか
北海道、湖の前に佇む小さなパンカフェを営む水縞くんとりえさん。
カフェに訪れる人々の、様々な人生に寄り添う話。
しあわせのパンのネタバレ感想
まず率直に思ったこと。
世の多くの女性はこんなこと思うんじゃなかろうか。
あんな旦那さんが、欲しい・・・
なーんて。これが率直な第一声です。
パンカフェ「マーニ」を営む2人が主人公で、東京での生活に疲れ切って疲労困憊なりえさんを労るため、北海道へ移住した夫婦。
夫婦は互いを「水縞くん」「りえさん」と呼び合う。(部下と上司かな?なんて突っ込みたくなった私)
カフェでは水縞くんがパンを焼き、りえさんがコーヒーや野菜スープなど料理を作る。
おしゃれなカフェの内装に、外は湖と大自然。ほっこりとした、長閑な風景が広がるわけで。
「ああ・・・・これは都会の荒波に揉まれまくった人が観たらしみるんじゃなかろうか」と何度も思いました。
ただし、自然が好きな人に限る。
りえさんの過去にいったい何が?
セリフからある程度は読み取れました。たった1人の家族の父親が亡くなって、大変なことが増えて、東京で好きじゃないことが増えていった。
東京の暮らしが、りえさんには合わなかったってことですね?
おそらく身近でそんなりえさんを見ていて気づいた水縞くんが、月浦へと提案しくれた。
水縞くん、ナイス!!
ただ、時よりりえさんのなんか寂しげな笑顔も垣間見えた(のように私は感じた)
そして至る所で水縞くんがりえさんを大切に思うそぶりを見せる。
ただただ長閑で平凡な暮らしを映すのではなく、パンカフェ「マーニ」にはどうやら訳ありなお客さんが訪れます。
沖縄旅行をドタキャンされ傷心旅行にきた女性、母親が出て行ってしまい家庭環境に苦しむ少女、(と父親)そして、自殺を考えていた老夫婦。
この老夫婦に至っては「え。いきなりサスペンス!?」とヒヤヒヤしながら観ちゃったけど、映画の内容的には、水縞くんがりえさんとの出会いによって、カフェ「マーニ」で過ごしたことによって思いとどまったってことでしょうか。
水縞くんが迎えに行った時に、すでに老夫婦の何やら不穏な雰囲気を読み取っていた。
水縞くん、ナイス。ほんと、彼って気づく男!ですね。
そんな水縞くんだから、東京でのりえさんの異変にもすぐ気づいたのでしょう。
カフェマーニに来たそんな訳ありのお客さんはどれも最終的には事態が好転する。これもこの映画のほっこりさにつながっていますよね。都合良すぎるってツッコミもありそうだけれど。
あともう1つ思ったのが、丁寧な暮らし感。
丁寧な暮らしってまさにこういうことかもって思ったんですよね。パンを作ったり、ハーブをゲストルームに置いたり、ハーブをスープに入れたり、コーヒーを淹れたり。
何から何まで丁寧さが感じられる。
本来の理恵さん、水縞くんのありのままの生活なんだろうけど。
これができなかったから、東京では苦しんでいたのかな、とすら思える丁寧さ。
映画の中であっても、この生活に憧れをいだいてしまった。
さすがに料理にハーブを使ったり、コーヒーをあーんな丁寧に淹れる事はないけどさ、あの雰囲気が謎にしみるのです。
と同時に「まぁ、映画の世界だしな。現実はそう簡単にはいくまい」なんて現実とのギャップに逆に沈みそうだけど。
訳あり客は一旦置いといて、あの2人の生活感だけでなく、近所の人たちとの関係性も良いな〜って思った。
困った時にすぐに頼れて、特に何もない日常を楽しむ。
長閑で、干渉しあわない関係性。
良いですよね〜
ガラス細工のあの摩訶不思議なオーラを纏う女性。
彼女のアトリエでさ、スキナコトヲ、スキナトキニって黒板に書いてあってさ。
これみんなの願望そのものじゃん!って思いまして。
そういえば、この映画に出てくる御近所さんって、みんな”スキナコトヲ、スキナトキニ”している人たちって感じがする。
そういう人たちの集まりが、カフェマーニで行われてる。
良いですよね〜
こんな感じで感想終わります。
一瞬サスペンスかい!と思いそう人もなったこの映画ですが、それ以上に憧れや「この生活いいな〜」って刺激になりました。
これぞ、疲れた時に観たい映画!なのではないか?と思いました。
ハマる人はガチっとハマると思います。この映画。